ウェルビーイング
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2024.01.18
年齢を重ねるとウェルビーイング度が上がるってホント!? 60項目の調査を日本女性ウェルビーイング学会(JWW)代表笹尾さんとASAKOメンバーが実体験して見えてきたこと。
はじめに
日本女性ウェルビーイング学会(JWW)とASAKO WOMAN EMPOWERMENT(AWE)が協力して、ウェルビーイングへの理解を深める連載企画(全3回)をお届けすることになりました。第1回目は、JWW代表の笹尾敬子さんをお迎えして、今ASAKOが力を入れている「ウェルビーイング調査」をAWEメンバーと一緒に体験してもらいました。
ウェルビーイング
なかなか聞き慣れない言葉ですが、世界保健機関憲章前文には、「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」とあります。最近では、働きやすい環境を構築するため、さまざまな企業がウェルビーイング経営を取り入れています。ASAKOでは、独自に開発した「60のウェルビーイング指標™」を使って、20代から80代の全国の男女2800人を対象にした第2回ウェルビーイング調査を行いました。
※2023年11月に第3回ウェルビーイング調査を行い、現在分析中です。当記事では、第2回調査結果を元に対談を行っています。
今回、この連載企画でウェルビーイング調査を実体験してもらったのは、普段からウェルビーイングを意識しているという笹尾さんとAWEメンバー3人の計4人(女性3人、男性1人)です。
「60のウェルビーイング指標™」とは、
- 『自分自身』
- 『自身の経済・成長』
- 『生活環境』
- 『周囲との関わり』
の 4つの領域に分けられていて、一つの領域について15個ずつ、計60個の指数に加えて、「幸福度」と「自己肯定感」についての質問があり、各質問ごとに充足度を5段階で評価する仕組みです。
例えば、〈あなたの普段の生活は幸せだと思いますか〉の質問に、
① 非常に当てはまる
② やや当てはまる
③ どちらとも言えない
④ あまり当てはまらない
⑤ 全く当てはまらない
の5段階で回答します。
果たして、4人の回答とその結果からどんなことが見えてくるのでしょうか?
参加者紹介
- 笹尾 敬子
日本女性ウェルビーイング学会(JWW)代表として、女性が生きやすい社会の実現を目指して活動中。夫婦でタワーマンションに住む。趣味は和服と人形作り。 - 上田 睦子
ASAKO経営戦略センタービジネス戦略チーム。パートナーは単身赴任中。趣味はヨガと犬とカフェ巡り。アジアン料理が好きなのでエスニック料理のレシピ本を出すのが夢。 - 荒井 貴子
ASAKOアカウントエグゼクティブ。夫と子ども2人で都内一戸建てに住む。地域の行事でいくつもの役職を担当するなど地域活動を楽しむ。 - 齊藤 雅之
ASAKOアカウントエグゼクティブ。妻と子ども1人で都内一戸建てに住む。趣味はスキー、登山、サーフィン、キャンプなどアウトドア派。週末には家族とキャンプに出かける。
年齢とウェルビーイング
『自分自身』の領域では「心」「身体」「生き方・余暇」の3つの指標について調べます。第2回ウェルビーイング調査では、「身体」指標での〈身体に不調を感じるところがない〉という質問と「生き方・余暇」指標での〈将来の目標がある〉という質問の充足度が男女ともに低くなっています。また、〈日常生活の中で自分の時間が取れている〉といった「心」についての指標では、女性のほうが全体に充足度が少し高めという傾向が現れました。では、今回の参加者はどうだったでしょう?
上田:まずは『自分自身』の領域から見ていきましょう。笹尾さんと齊藤さんは全体的に充足度が高いですね。齊藤さんは一人だけ〈日常生活の中で過剰なストレスがない〉に「非常に当てはまる」を選択しているけれど、ストレスはないのかな?
齊藤:恥ずかしいですね、これ。僕ストレスないですね(笑)。
荒井:ストレスを感じていないのはすごいなぁ。あんなに忙しいのに。
上田:逆に「全く当てはまらない」が多い(充足度が低い)のが、荒井さんと私。とくに荒井さんは、〈日常生活の中で自分の時間が取れている〉の回答が「全く当てはまらない」となっているけど、子どもがまだ小さいからかしら?
荒井:そうなんです。10歳と8歳で大きくなってきましたが、まだまだ勉強を一緒にしたりもするし、習い事の送迎もあったり、なかなか自分の時間が取れなくて……。
上田:私は〈体調〉と〈十分な睡眠〉の充足度が低い。実際のところ超不眠で、そのせいで身体は超不調になっています。
笹尾:それ、分かります。実は私も50代の頃はストレスで本当に身体は不調でした。でも、治療法がないから、病院に行っても何もしてもらえないでしょ。だから、当時は健康リテラシーは自分で上げていくしかないと思って、いろいろ試してみたんです。でも、年齢が上がるにつれて、だんだん改善されていったんですよ。第2回ウェルビーイング調査でも70代以降のウェルビーイング度が高いという結果が出ていますよね。年齢によって子育てから解放されたり、キャリアや生活環境の変化によって、充足度は上がっていきます。
上田:笹尾さんは「生き方・余暇」もパーフェクト(充足度が高い)です。自分の生き方ができているということですね。
笹尾:はい。ただ、そうなるには自分で頑張らないといけない部分が多くあります。私はもともと人形が好きで、集めるのが趣味だったのですが、いつか自分で作ってみたいという思いがずっとありました。仕事の忙しさは相変わらずでしたが、50代になってかなり無理をして、というか努力をして人形作りに取り組む時間を確保したんです。忙しい合間をぬって教室に通ったので、完成するのに4年かかりましたけど(笑)。
荒井:うらやましいです。私もやりたいことがあるのに……なかなかまとまった時間が割けない。
笹尾:そうですよね。30代、40代の子育て世代は、今は子育てで精いっぱいだけど、いずれ更年期がくるし、子どもが手を離れるときもきます。そのときどういう自分でありたいか考えておかないとダメですよ、と私は講演会のときにいつもお話ししています。こうして「ウェルビーイング度を高めましょう」と皆さまに伝えているのは、自分自身が若いときに大変な思いをした経験があるからなんです。
早くも、それぞれの特徴が出てきた4人。ウェルビーイングには、年齢と性別が大きく関わってくるようです。ただ、他にも要因はありそうです。どうすればウェルビーイング度を高めることができるのでしょうか、続きを見ていきましょう。
経験とウェルビーイング
『自身の経済・成長』の領域では、「お金」「仕事」「学び」について調べます。第2回ウェルビーイング調査では、「学び」についての指標が男女ともに低くなっています。また、「仕事」の指標では〈将来のキャリアビジョンが描けている〉が特に低くなっていました。「お金」では〈貯蓄や投資についての知識がある〉の男女差が大きく、女性は男性より大幅に低いという結果でした。
上田:次は『自身の経済・成長』の領域を見てみましょう。ここは男女差が大きく出るところですが、笹尾さんだけが全体的に高いですね(笑)。
笹尾:子育ては終わっていますし、ずっと共働きだったというのもあります。
上田:他に、調査では男女ともに低かった〈今学んでいることがある〉や〈普段から文化・芸術に触れている〉も高いです。
笹尾:普段忙しい日本人にとって難しいかもしれません。ただ、うちは夫が美術・芸術系が好きで、最近は一緒に美術館や展覧会などいろいろなものを観に行っています。
上田:なるほど。一方で、荒井さんは〈学びや自己成長にかける時間がある〉のところが一番低い。
荒井:どうしても子育てに労力を割いて、自分の学びは後回しになってしまって。ママの人生もあるからと割り切れば、できるとは思うんですが。
上田:ちなみに私は「お金」の充足度が低いのですが、マネーリテラシーがないと感じています。実際、最近話題の新NISAにも右往左往している最中です。
笹尾:私は、日本テレビ放送網株式会社でIR部長をやっていたときに、投資を担当する人と付き合う機会が多く、いろいろ勉強になりました。この経験がきっかけで、銀行に預けていた貯金の一部を投資に回すようになりました。きっかけがあると大きく変わると思います。
上田:確かに、営業で銀行担当の荒井さんも〈貯蓄や投資についての知識がある〉の充足度が高いですね。一方で、齊藤さんは真ん中の「どちらとも言えない」を選んでいます。
齊藤:そうですね。第2回ウェルビーイング調査では、金融リテラシーは男性の方が高いという傾向になってますが、自己分析の結果、自分は得意ではないかなと……。
上田:「仕事」の部分はみんな良好ですね。第2回ウェルビーイング調査では〈将来のキャリアビジョンが描けている〉の充足度が低く出ているけれど、このメンバーはみんな40代オーバーだからなのか、そんなに低くないですね。
ウェルビーイングには、個人の趣味や仕事内容など、これまでの経験が強く反映されるようです。経験には、きっかけも大切です。キャリアアップや人付き合いのあり方で、ウェルビーイング度が大きく変わるかもしれません。
認識とウェルビーイング
『生活環境』の領域では「安心・安全」「暮らし」「住まい」を調べます。第2回ウェルビーイング調査では、「安心・安全」の充足度が低くなっていて、とくに〈防災対策をしている〉が低めという結果でした。一方で「暮らし」「住まい」では、全体として女性のほうが充足度は高くなっています。
上田:次に『生活環境』のところを見てみましょう。ここは珍しく災害リスクについての質問に笹尾さんが「どちらとも言えない」を選んでいますね。
笹尾:はい、実は今タワーマンションに住んでいるので、災害のときどうしようと少し心配しているんです。記者時代に阪神淡路大震災をはじめいくつもの災害現場の取材をしてきて、その怖さを知っているからかと……。
上田:他にも「暮らし」のところがちょっと低いですね。
笹尾:そうですね。子育てをしていたときは一戸建てに住んでいて、親に子育てを手伝ってもらったり、環境はとても良かったです。ただ、今住んでいるタワーマンションは、オール電化だったり、宅配ボックスがあったりと、いろいろ便利なところがありますが、やっぱり何かあったときは心配ですね。一戸建てのように庭がないから、人間が住む環境としてはどうなのかなとも思っています。
上田:「住まい」に関しても、私たちAWEの3人のほうが笹尾さんより充足度が高いですね。そして、3人とも全く同じ回答をしている(笑)。
齊藤:あれ、同じ家に住んでるんだっけ?
一同:(爆笑)
上田:いずれにしても、私たち4人全員が「非常に当てはまる」か「やや当てはまる」を選んでいるから「住まい」の充足度は高いということですね。
荒井:それは、私たちが住まいについては無意識のうちにこだわっているからかもしれないですね。
ウェルビーイングには、自分の認識が大きな影響を与えているようです。自分の理想と現実をどれだけ近づけることができるのかが、ウェルビーイング度を高める要因となりそうです。
性差とウェルビーイング
『周囲との関わり』の領域では「地域・社会」「他者」「家族」について調べます。第2回ウェルビーイング調査では、町内会・ボランティア活動の充足度が男女ともに低くなっていました。また「他者」では〈職場や家庭以外に所属している集団がある〉以外の項目で、男性の充足度が著しく低くなっています。
上田:次は『周囲との関わり』の領域ですが、4人の回答はバラバラでした(笑)。
笹尾:私の場合は、数年前に引っ越したばかりで、一戸建てのときのようなご近所付き合いが、まだできていません……。
上田:あえて言うと、女性3人の充足度は比較的高くて、齊藤さんだけ低い。
齊藤:そうですね (笑) どうしても忙しく日々仕事に、プライベートに過ごしていると、近隣との関わりや地域における接点や機会ってあまりないのが現実です。町内会とかに参加するケースも私の場合は希薄です。
上田:営業であんなにコミュニケーションを頑張っているのに、ご近所付き合いはないということ?
笹尾:けれど日本の男性、そういう人が多いんです。会社に勤めている間は、ほとんどご近所付き合いはしないで、奥さんに任せっきりになってしまう。
齊藤:そうなってしまっています…(笑) 子どもの友だち関係とかは、やっぱり奥さん中心で。自分がやるところがなかなかありません。
笹尾:子どもがいると地域のお母さんたちと仲良くしないといけないんじゃないか、っていう意識があるけれど、それが日本の問題です。「男性が」とか「女性が」とかはっきり分かれてしまっていることがあまりにも多すぎます。
齊藤:例えば、ボランティア活動も誰かに誘われればやるかもしれませんが、地域との接点が低いとあまり積極的な感じではありません…汗
荒井:男性の場合、地域との付き合いはそれほど望んでいないっていう人もいるんじゃない?
齊藤:確かにそうかもしれないです。会社外に共通の趣味の友だちや仲間がいて、自分の時間があって、家族がいて、それで十分となってしまっているのかも。
上田:なるほど、そこには地域が入ってこないんですね。確かに「他者」の指標は、一般的に男性が苦手としている部分ですが、これに関しては齊藤さんだけがパーフェクト(すべて「非常に当てはまる」を選択)。笹尾さんに関しても、「家族」についての質問は「非常に当てはまる」が多いですね。
笹尾:そこは、私は非常に恵まれています。子どもはもう手が離れているし、夫との家事の分担もうまくいっているので、家庭内のもめ事はありません。夫とは価値観もある程度似ています。彼もテレビ局でプロデューサーだったので、最近では私の講演内容や伝え方のチェックまでしてもらっているほどです。
上田:うらやましいなぁ。ちなみに、齊藤さんは〈家事の分担〉で「やや当てはまる」を選んでいますが、奥さんはどう思っているのでしょう?
齊藤:自分は精いっぱいやっているつもりなのですが…(笑)。
笹尾:裏でどう思っているかパートナー同士で調査したら面白そうですね。相手は自分が思っていることと全然違うことを思っているかもしれないし(笑)。
上田:一方で、荒井さんは〈家庭内の悩みやもめ事がない〉が「どちらでもない」ですね。
荒井:そうですね。悩みゼロっていうのは今の時代はもう無理だと思います。だから、そこはお互いに埋め合っていかないと……。
上田:私が「どちらでもない」を選んだのは、今後将来的に実家の問題が出てきそう。
荒井:えぇ……、介護とかですか?
上田:いや、お金かなぁ。相続とか(笑)。
『周囲との関わり』の領域では、かなりプライベートな部分の話まで及びました。調査を通して、自分が足りていない周囲との関わりが見えてきます。会社だけでなく、地域、家族とまんべんなく良好な関係を築いていくと、ウェルビーイング度はさらに高まりそうです。
自分自身とウェルビーイング
調査では60の指標に関する質問とは別に、「幸福度」「自己肯定感」に関する質問もありました。「幸福度」に関しては、4人とも充足度が高いという結果に。「自己肯定感」では、いろいろ面白い話が飛び出してきました。
上田:「幸福度」と同じように「自己肯定感」(あなたは、自分に価値があると思いますか)に関しても、笹尾さんと齊藤さんは「とてもそう思う」を選択しています。第2回ウェルビーイング調査では、女性は20~30代、男性は30〜50代の充足度が特に低くなっています。ただその年代に限らず、男女ともに全体的に低いという結果です。
笹尾:私は教育の問題が大きいと考えています。内閣府が日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの若者を対象にいくつか質問をした「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(注1)」があるのですが、「家族といるときの充実感」「私は自分自身に満足している」「うまくいかないことに取り組む」という質問に関しては、日本人が諸外国に比べて低いという結果が出ています。一方で「つまらない、やる気がしない、憂鬱と感じることはあるか」という項目は、日本だけYES率が8割と突出して高いんです。「うまくいかないことに取り組まない」ということは、つまりできること、褒められることはするけれど、そうでないことはしないということ。10〜20代だけでこんな結果なので、今後こういう人がどんどん増えていくかもしれません。
荒井:「他人の成功をどのくらい祝福できるか」という調査を見たことがあります。日本人は失敗することを恐れている部分があるのではないでしょうか。
笹尾:確かに「あなたはあなたのままでいいのよ」という考えが浸透していないと感じます。日本の場合は、点数で比べられることが多くて、先生や親から言われると頑張るけれど、それは自分の意思ではなかったり、できなくて怒られたりとか……。私はセミナーで「〜すべき」という考えと決別しましょうといつも伝えています。自分の存在そのものを認めて、どういう人生を送りたいか自身で考えていくことが大切です。
上田:なるほど。今回4人で体験してみると、もちろん第2回ウェルビーイング調査と同じ結果が出たものがあります。一方、例えば調査で女性は貯蓄や投資についての知識が低いという結果だったのに対して、笹尾さんはIR担当の経験があり、荒井さんは営業で銀行を担当しているため2人とも貯蓄や投資についての知識は低くないという、異なる部分も多くありましたね。
笹尾:そうですね。実際に調査を体験すると、年代や人によって違いがあって面白いですね。自分でやってみて、こういうふうに反映されるんだなと分かりました。おそらく皆さまは普段忙しくてこういうことを考えたり振り返ったりする時間はなかなかないと思います。ただ、ウェルビーイングになるには、受け身ではなく、どうすればいいのか、自分ごととして考えていく必要がありますね。
上田:確かに、みんなでやってみて、自分はこうなんだって、それぞれの違いが分かって楽しかったですね。
齊藤:私は、今日やってみて、ウェルビーイングは「スキル」なんだと思いました。向き不向き、とかそういうことではなく、「スキルアップ」すれば誰もがウェルビーイングな生き方や状態が作れるし、できるということ。例えば、40代の男性はストレス過多でウェルビーイング度が低いという結果であっても、スキルと捉えれば、考え方や学習の仕方、自分の意向次第で年齢などに関係なく、自分自身でウェルビーイングな状態に持っていけるはずですよね。
上田:最近では企業もウェルビーイングをビジネスに取り入れ始めていますね。そこで働く従業員はもちろん、商品やサービスなどを「ウェルビーイング視点」で捉え直す動きがあります。
笹尾:実は、学校でウェルビーイングを研究している先生もいて、いろいろなところでウェルビーイングが使われ始めてきています。私たちが日本女性ウェルビーイング学会(JWW)を立ち上げた頃は、ウェルビーイングは全く知られていませんでした。最近あちこちで言われるようになってはいますが、認知度はまだ20%台に過ぎません。
荒井:そうなんですか。ウェルビーイングってどうしても健康みたいなイメージがありますよね。
笹尾:はい。健康は、土台としてもちろん大切ですが、世代や置かれている環境によって、充足度が低い部分はそれぞれ異なります。ウェルビーイングはフェムテック(女性の健康課題を技術で解決する製品やサービス)の延長線上に考えられることがよくあります。しかし、ウェルビーイングは、そのよりどころとなる考え方で、会社の中にも、学校の中にも、家庭の中にも、あらゆるところに存在します。
荒井:なるほど。この調査は、4つの領域に分かれているから、どこかが欠け始めたときに、自分がウェルビーイングでなくなってきたことが分かりやすいですね。
笹尾:ウェルビーイングの定義で素晴らしいのは心と身体のほかに「社会的に」という考え方があるところです。家事に追われる専業主婦・専業主夫の方にとっても地域社会でのウェルビーイングは大切です。いつもお伝えしているのは自分の人生は自分で選ぶのだから、仕事か子どもかではなく、今どう生きたいのかを考えること。私はキャリアを優先して生きてきましたが、当時は他の選択肢を考えることができませんでした。ただ、今なら違う道もあるとはっきりと言えます。
上田:それでは最後に改めて、今回ウェルビーイング調査を体験してみていかがでしたか?
笹尾:JWW代表にもかかわらず、ひどい結果が出てしまわないか正直ドキドキしました。でも最後は自分の考えだと思って回答しました。普段こういうふうに誰かと結果を話す機会はありませんが、ウェルビーイングは世代や環境とか、いろいろな属性に左右されるという気づきがありました。逆にいうと、自分でウェルビーイング度を上げることができるんだということが改めてよく分かりました。普段ウェルビーイングを広める活動をしていますが、これからも自分自身がウェルビーイングになることで、社会全体がウェルビーイングになっていくということを皆様に伝えていきたいです。今日は、新しい気づきをありがとうございました。
「第2回ウェルビーイング調査」結果のダイジェスト版については、朝日広告社コーポレートサイト内「ASAKOが解決できること」から無償でダウンロードしていただけます。
「ASAKOが解決できること」https://www.asakonet.co.jp/download
(注1)内閣府,「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 」(平成30年度)
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12927443/www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/ishiki/h30/pdf/s2-1.pdf
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著者プロフィール
プロフェッショナルズ第三営業本部 営業7局2部荒井 貴子(あらい たかこ)
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「出典:朝日広告社「アスノミカタ」●年●月●日公開記事」
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