ON AIR Analytics
開発チームインタビュー
データを活用することで
企業を変えていく力になっていきたい。

デジタルソリューション
志村 匡彦(左)、 政本 高宏(右)

昨今、複雑化するマーケティング環境において企業に求められるのは、必要なデータを効果的に共有し、現場のPDCAサイクルや経営者の意思決定のスピードを加速すること。朝日広告社はそのニーズに応えるべく、企業の各種マーケティングデータを統合・可視化し、施策の高速PDCA化と広告の費用対効果を改善するプラットフォーム「ON AIR Analytics」を開発し、マーケティングパートナーとして密接に関わるサービス提供を進めている。これからの総合広告会社に求められる役割と可能性とは。開発から携わったチームのメンバーに訊いた。

企業の縦割りのデータを
解放したい。

「ON AIR Analytics」はどのようにして生まれたのか、その経緯を聞かせてください。

政本 : 私は2005年頃に運用型広告の仕事に携わっていました。当時はまだ検索のリスティングとかしかなかったのですが、徐々にFacebookやLineなどの運用型広告が主流になってきて。運用型広告はリアルタイムにデータを得て、広告文を変えたりいろんなアクションができるものです。マーケティング全体でもそういう動きになっていくだろうと肌身で感じていましたが、なかなかそういう状況にはならなかったんですね。それが、2016年にDomoのダッシュボードが出てきた時に、これはマーケティング全体で使えるものだと感じ、そこから社内で独自のサービス開発を進めていきました。

志村 : 企業は実にいろんなデータを持っていて、ただしそれが各セクションごとの縦割りの中でデータがある。そのサイロを壊し、データを資産として一つのダッシュボードにまとめて可視化できると、いろんなものが見えてくるんじゃないか。その可能性に惹かれて私も2016年からこのプロジェクトに加わり、ダッシュボードをつくる実務的な部分から携わりました。

政本 : 当時、システム業界の中ではそういうものは既にありましたが、マーケティング業界もデータをオープンにしていく風土が徐々に定着してきてシステム連携ができるようになってきました。当社の方針としても、経営ビジョンに「コミュニケーション・サイエンス・カンパニー」を標榜していますので、広告会社がデータ活用の支援を行い、課題解決していくのは自然な流れだと思います。

「ON AIR Analytics」のサービスは進化、発展を遂げているようですね。

政本 : そうですね、「ON AIR Analytics」は企業やメディアなどの各種データを統合・可視化して、意思決定を加速させる管理プラットフォームです。私たちはそのダッシュボードをどうつくり、どう活用いただくかを一貫してサービス提供しています。他にも流通・小売業向けに、国内最大級の位置情報データを基にした管理プラットフォーム「ON AIR Analytics for リテール」も開発しました。これにより企業が持っているPOSデータなどに加え、折込チラシの配布エリアデータやテレビCMのログデータ、メタデータなどいろんなマーケティングデータをリアルタイムに統合・可視化して分析が可能になります。社内のデータをいち早く把握して、効率的にやっていきたいというのはどの企業も考えていること。これらのサービスに注目いただくクライアントがいま増えている状況です。

志村 : 最近では、米・Domo社の「Domoサービスコンサルタント認定」を取得し、データを活用したビジネスコンサルティングサービスも始めています。これまではマーケティングのデータを中心にTVCMや位置情報などのマーケティングデータを扱っていましたが、それ以外のセールス・出荷・在庫・財務会計などのビジネスデータなどを含めて統合・可視化し、経営判断の迅速化をサポートするサービス体制を構築しました。

業務効率化から経営目線のダッシュボード活用へ。

従来の広告会社の枠を超えた業務をしているんですね。

政本 : ニーズがいろいろ多様化してきていますから。当社としてもこれまでの広告代理業だけではもはや立ち行かなくなっている現実があります。マーケティングにはデータが欠かせなくて、そのデータを集計・分析するにも、非常に工数がかかり、本来データ分析した後のアウトプットがいちばんやりたいことですけど、集計と分析に比重が置かれてしまう状況だった。それがいろんなテクノロジーの進化でこの部分が自動化できるようになりましたから、広告会社でも当然取り入れて、クライアントのさまざまなニーズに応えたいと思って取り組んでいます。よく志村さんとは「ウチってシステム会社みたいだね」と話したりしますが(笑)。

志村 : 広告会社は本来広告の専門家ですが、いま私たちがやっているのはクライアントの事業をどう成功させていくか、いわゆるコンサルがやるような仕事になってきています。その中でシステムの環境構築は会社全体を考えないといけない。まわりにはコンサル、システムを考えるのはベンダーもいますが、私たちは最終的に広告という打ち手として落とし込めるのが強みです。上から下まで繋がって考えることができますから、その強みを生かしてクライアントの事業計画を達成できるような提案を考えるのが楽しいですね。

政本 : 最近は企業のトップの方々や経営企画の部門の方とお話しする機会が増えてきました。もちろんそれぞれの部門や現場での使い道がありますが、業務の効率化みたいなところで止まってしまうのはもったいない。ちゃんと経営目線で最大限ダッシュボードを活用してもらうことをもっと多くの企業の経営層に知ってほしいと思います。

AI で未来へ。
歩む準備を着々と。

これからはどんなことにチャレンジしてみたいですか?

志村 : ダッシュボードを提供している海外企業の方がおっしゃっていましたが「社員にフラットに情報を渡した時に、それぞれの社員がデータを見て考えるクセがつけば企業は変われる」と。社員全員が誰でも同じものを見られる環境をつくったら、同じものをもとに議論し、全員が同じ方向を向けるじゃないですか。そういうデータの民主化した環境をこれからたくさん構築していきたいですね。そうしたら、日本の企業は大きく変われるんじゃないかと。

政本 : それに、これからは情報の量が確実に増えていく時代。マーケティング全般、メディア関連の情報、消費者、IoTのデータ、通信も5Gが出てくる。それらの情報をいかに集約して、企業としてどのような価値を生み出していくか、そこで今キーになっているのがAIです。それをどのように活かして最適解を求めていくか、どうアルゴリズムを考えていくか。パートナーの志村さんととともにありとあらゆる方法で毎日のようにインプットをして議論を重ねたり。今はそうしたことに取り組んでいます。

志村 : 「ON AIR Analytics」はまさにオンエアー。リアルタイムで“いま”を知るものですが、それだけにとどまらず、未来予測もできるようにならないか。AIを活用してそんな未来のサービス実現を考えているところです。

DOMO

朝日広告社はDomo社が提供するソリューション領域において、実行可能なインサイトと有用なダッシュボード設計を推進する戦略アドバイザーである「ビジネスコンサルタント」と、ビジネス洞察にデータ能力を調和させるデータアーキテクトである「テクニカルコンサルタント」の認定を総合広告会社で初めて取得しました。

●ビジネスコンサルタント
デジタルソリューション 政本 高宏

●テクニカルコンサルタント
デジタルソリューション 志村 匡彦

※所属等は執筆当時のもので、現在とは異なる場合があります。