eスポーツプロジェクト 株式会社農心ジャパン / ウエスタンデジタルジャパン

2021年2月時点の情報です。

若手同士のタッグで、eスポーツを通じた
企業の新たなマーケティング活動を導いていく。

近年、「eスポーツ」が著しい盛り上がりを見せている。今や世界の競技人口は1億人以上、視聴者は約5億人にも上ると言われ、日本でも市場は急成長。国内のプロスポーツチームが次々に誕生し、大規模な大会も数多く開催され、その認知の広がりとともに若年層のファンは確実に増え続けている。ASAKOも2020年からeスポーツを通じた2つの企業のプロモーション活動のサポートを始めた。その契機となったのは、入社1年目のある新人のゲーム好きの想いだった。

秋田 温也
営業 2019年入社

花見 雅葵
イベントプロデュース 2018年入社

大谷 真也
営業 2018年入社

まわりの後押しを受けて、「好き」をシゴトに。

ASAKOには新人研修の一環で、JAAA(一般社団法人日本広告業協会)の懸賞論文に応募するというものがある。入社1年目はウォーミングアップとして論文の下準備を重ね、2年目に書きあげていくものだ。2018年に入社した花見雅葵もこの研修に参加し、「私の言いたいこと」部門への応募に向けて題材を考えていた。何を書くべきか悩んでいたところ、チューターである局長からこんなアドバイスを受ける。「自分の好きなものについて書けばいいんだよ」と。そこで自分がゲーム好きなことを思い出し、当時日本で始まったばかりのeスポーツを題材として論文を書くことにしたという。

「いろいろ調べてみると、eスポーツは海外ではすでに浸透し、ビジネスモデルも出来上がっている。でも日本ではまだまだで、超えるべき障壁があった。だから日本での普及に向けた提言を書いたんですけど、それが当時の本部長の目にとまって。“eスポーツいいじゃない。好きならASAKOでビジネスにしていきなよ!”と、ポンと背中を押されて」(花見)

「花見君とは同期だったから、論文でeスポーツについて書いているのは知っていました。で、そこからどうやって進めていったの?」(大谷)

「社内で知見がある人がいなかったので、もう本当にゼロから。実際に大会を視聴したり、各チームの情報を収集したり結構時間をかけて研究して。同時に大会の主催団体やチームのマネジメント会社と関係づくりを重ねていったり」(花見)

「花見さん、勉強会も開いていましたよね。社内のグループウェアでもeスポーツに関するナレッジをいろいろ配信したり。僕も見てましたよ」(秋田)

「とにかく広告会社がeスポーツをどう仕事にしていけばいいのかわからなかったので、局の先輩に相談して一緒に勉強会を開いてもらって、一つひとつサポートしてもらいながら、セールスの準備をして社内にアピールしていきました」(花見)

そうして花見は、ASAKOのクライアントの中からeスポーツと親和性のある商品・サービスをもつ企業へ自主提案を試みる。が、入社2年目でまだまだ客先でのプレゼンに不慣れで、自身のeスポーツのファン熱だけが伝わり、クライアントとの温度差を感じることがあったという。そこで客観的な視点を加え提案内容を見直し、プレゼンの話しかたも徹底的に訓練し、出直しにかかった。それでも、提案先ではeスポーツというものが理解されにくく、空振りに終わる日が続いた。

eスポーツで「辛ラーメン」の新たなファン層を開拓する。

転機は訪れる。花見と同期の大谷が営業として配属された課で、「辛ラーメン」で有名な(株)農心ジャパンを担当することになった。同社は韓国に拠点を置く即席麵・インスタント食品メーカー「農心」の日本法人。新規の顧客層を開拓するための施策として何かできることがないか、かねてより広告活動をサポートしていたASAKOに打診したという。

©2022 KRAFTON,Inc.

「農心ジャパンさんは、前任の先輩から引き継いで私が初めて担当したクライアントです。それで花見君に声をかけて一緒に企画していきました」(大谷)

「最初はeスポーツのことを説明することから始めて。企業がeスポーツを通じて自社ブランドをプロモーションしていくには、大会に協賛する方法と、プロチームのスポンサーになる方法、大きく2つあることから提案しましたね」(花見)

「いかにして人々に注目されるか、クライアントはそこを模索していました。そもそも辛ラーメンのメインの購買層は30~50代の女性ですが、新たな顧客層を開拓したい。そこでクライアントは若年層男性が集まるeスポーツに着目していたわけです。食事も手軽にできて、ちょっと刺激のある辛ラーメンは、よくゲームをしたり大会をチェックする生活習慣のあるファンに受け入れられやすい。そうして若年層男性への商品ブランドの浸透を狙うものでした」(大谷)

「いくつか提案したメニューの中で、クライアントが選んだのはPUBGという複数人で戦うバトルロワイヤルゲームの大会(PJC)。これは全国のアマチュアも参加する人気の大会で、年間を通して予選が毎週のように開催される。つまり辛ラーメンという商品ブランドを長い期間じわじわとアピールできるわけです」(花見)

©2022 KRAFTON,Inc.

「PJCの大会スポンサーになることで、大会を配信する画面に辛ラーメンのロゴを出すことはもちろん、途中でCM動画を流すことができます。大会を実況解説するスタジオにも商品を置いてアピールしつつ、ゲームの合間にはその解説者と実況担当が辛ラーメンを実食してみせるというコーナーもつくりました」(大谷)

「大会のファイナルまで10ヶ月と長い期間にわたるものなので、ファンに飽きられないようプレゼントキャンペーンをしたり、実食は同ブランドでも商品をいろいろ変えたり、辛ラーメンのアレンジレシピを視聴者から募集するのもやりましたね」(花見)

「おかげで、PJCの視聴者にはかなり辛ラーメンの認知が広がったように感じています」(大谷)

「“PJCといえば辛ラーメン”というイメージが広がり、ファンの方に親しんでもらえるようになったことが嬉しいですね」(花見)

新ブランド「WD_BLACK」への信頼感を
プロeスポーツチームを通じて醸成。

花見と大谷がタッグを組んで企画を考え始めた頃、同じく営業に配属された秋田も、eスポーツが課題になっていた。秋田が初めて受け持ったクライアントは、フラッシュメモリーとハードディスクを開発・製造する世界的なストレージメーカー、ウエスタンデジタルジャパン。同社がゲーム用に開発した新ストレージブランド「WD_BLACK」をリリースするという情報を受け、ASAKO営業内ではeスポーツがプロモーションのカギを握ると踏んでいた。

「それで、いきなり私が担当になったんですが、eスポーツを活用したプロモートなら花見さんというイメージがあり、真っ先に花見さんのところに相談に行って一緒に考えていきました」(秋田)

「この案件でもクライアントには最初、大会かプロチームへの協賛でいろいろ提案しましたね」(花見)

「商品の性質から見ても、信頼できるイメージを醸成していくことが大切なので、やはり強豪チームへの協賛が本命かなとは思っていました」(秋田)

「いくつか提案したチームの中でも、世界大会にも出場経験があって国内トップレベルと言われるプロチーム『DetonatioN Gaming』のスポンサーという提案がやはり選ばれたね」(花見)

「それからクライアントの予算と要望を受けて運営会社に相談し、スポンサーとしてできるプロモーションのメニューについていろいろ交渉していきました」(秋田)

「具体的に実現してもらったのは、チームのユニフォームやサイト、ゲーム生配信の画面にロゴを入れたり、 CMを流したり。選手のみなさんにWD_BLACK製品についてツイートしてもらったり」(花見)

「この製品は、文章だけだとなかなか使用感が伝わりづらいものでした。使用レビューやプロの選手のインフルエンスを活用したことで、ゲーマーのコミュニティにうまくブランドを発信できたという実感がありますね」(秋田)

「やっぱり、ファンにとって憧れの選手が実際に使って納得してもらっている様子を流すのは効果がある。あの人が使っている製品なら自分も使ってみよう、となるから。信頼感をつくっていくことが大切だからね」(花見)

それぞれの新たなステップへ。

「こうして僕らが手探りのところから始めて提案したことが受け入れられて、一定の評価は得られているかなと勝手に思ってるけど、二人はどうかな?」(花見)

「ゲームの配信回数も上々で、プレゼントキャンペーンの反応もよかった。ファンになってくださったユーザーの方や新規のユーザーの方にさらに好きになってもらうため、大会への協賛も2年目へと続きます!」(大谷)

「素晴らしい!」(花見)

「今後は出場する選手と絡めたり、もっとゲームの内容に寄った企画を考えたいですね。番組内で完結するものだけではなく、外に広げていけるように。売りにつなげていくことが課題かなと思っています」(大谷)

「私の方も次年度継続が決まりました。と言っても同じことをするだけでなく、大谷さんと同じくこちらも売りにつながる施策を考えて、クライアントの期待を上回るようなことを実現していきたいですね」(秋田)

「それぞれの案件で、やりたかったeスポーツをちゃんと仕事にできた。それで社内にeスポーツ専門のユニットを結成できた。今後は、eスポーツを絡めたセールスをもっと強化していろんなクライアントに広めていきたいですね。あと最近思っているのはメタバースも面白そうだから、そっちも探ってみたいなと」(花見)

「ほんと花見君、やりたいことがちゃんとできてる。好きだからゼロからでもできたんだよね」(大谷)

「そうですよね、強みの分野をちゃんと活かせてる」(秋田)

「ASAKOのどんな職種でもチャレンジしたいと思えば、自由にやらせてくれる。確かにそういうカイシャだよね、ココは」(大谷)

「好きって、やっぱり大事なこと。そこに広告の可能性を感じたなら、突き進めばいい。これからASAKOにやってくる人たちは、今のASAKOにはない個性を持っているんだから、自分の好きとか強みをどんどんビジネスにしてもらいたいね。先輩ヅラして偉そうに言っちゃうと、まぁ “好きにやってみろ” ってこと!」(花見)